DATE: CATEGORY:スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:SS
「冗談にしちゃ笑えないし、本気だったら許せない」
別れようと告げた時の彼女の反応が、それだった。
むしろ僕が冗談だと笑いたい。目の前の彼女は切れ長の目と意志の強そうな長い眉をきりりと吊り上げて、僕の顔を睨みつけていた。
けれど、いくら彼女が凄んだとて、僕の意思は変わらない。変えられはしない。
「本気だよ」
はっきりと告げてやると、彼女は、パニエリモ=ハイクローズは怯んだような表情をした。
少しだけ、少しだけ心が痛んだが、そんなことには頓着しない。僕は、してはいけないのだ。
「もう一度、言うよ。
いいかパニエリモ。僕は君とはもう付き合えない。君は今まで必死になって隠してきたようだけれど、人間の目は容易に誤魔化されない。 
僕はね、魔女なんかとは付き合えないんだよ」
言い終えるや否や、僕の頬に衝撃が走った。





*【剥離】

続きにゃ♪ »

スポンサーサイト
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:SS
親友の恋人が死んだので、僕の恋人は親友と付き合うことになった。

それは何時になく暖かい冬、一月の最中だというのに雪のひとつも降らない、風情も素っ気も無い季節のことだった。
僕たち四人は高校時代からの友人で、同じ大学に進学し同じサークルに入り、何の綻びも無い大学生活を送っていた。
一年は瞬く間に経過し、試験の準備やらなにやらで忙しい僕たちを、とある悲劇が襲った。
別段珍しくも無い、ありふれた事故だった。
その日は雪こそ降らなかったものの、低い気温は路面を凍結させていた。 そこをスピードを出し過ぎた車がカーブを切り損ね、運悪く飛び出した親友の恋人に直撃した。
即死だったそうだ。
葬式には僕たち三人も出席した。
親友は式の間中ずっと声を出さなかった。始終無表情で、涙の一つも見せず、死んだかのように虚ろな表情で座っていた。
僕は何と声をかけて良いか分からず、自分の恋人が親友を慰めるのを見ていることしか出来なかった。
勿論僕も僕の恋人も、親友の恋人の唐突な死にはショックを受けていたが、親友のそれとは質が違っていた。
それからの親友は人が変わったように無気力になり、僕たちがいくら話し掛けても気の無いふうに相槌を打つだけで、常に陰鬱な雰囲気を纏わせる男になった。
僕は恋人と相談した。どうしたら彼は自分の恋人の死から立ち直れるのだろうかと。
僕は時間の経過を待つのが一番ではないかと言った。今はそっとしておこうとも。
恋人はこんな時こそ自分達が力になるべきだと主張した。そんなことを言って、あなたは彼のことがどうでもいいのか、彼との友情はそんなものだったのか、とも。
意見の食い違いから言い争いになり、僕たちは気まずいまま暫く顔を合わせなくなった。
その頃には僕は自分の言葉がどれだけ彼女を失望させたか、どれだけ無思慮な発言であったかを自覚していたが、彼女に謝る機会は中々巡ってこなかった。
親友とも連絡がつかない日が続いていた。親友に対し、何か力になれるだろうかと考えることもあったが、今ごろ彼女は親友を励ましているのだろうかと思うと、柄にも無い嫉妬心が身をもたげ、また僕の行動を妨げるのだった。
そうこうしているうちに二月になり、僕には願っても無い好機が訪れた。
二月十四日、聖バレンタインデー。
喧嘩中とはいえ、恐らく彼女は僕の為にチョコレートを贈ってくれるだろう。
きっと彼女のほうでも仲直りをするチャンスを窺っているはずだし、これを期に二人協力して親友を支えていこうと、そう思った。
僕は彼女の自宅に直接電話をかけた。彼女は一人暮らしの僕や親友と違って家族と同居しているので、電話すると恥ずかしがっているのか、妙に機嫌が悪くなる。
だから滅多にしないことなのだけれど、携帯は通話メール共に着信拒否されていたので仕方が無かったのだ。
電話には彼女の母親が出たが、自宅に彼女はいなかった。
行き先を尋ねると、親友の家だという。
礼も言わずに僕は電話を切り、即座に親友の家へ向かった。
何故かは分からないが、とてつもなく嫌な予感がしたのだ。
果たして、その予感は当たっていた。
だが、その時には何もかもが手遅れだった。
僕が親友の部屋を訪れると、やはりというか、彼女と親友がいた。
二人はなんでも無い風を装っていたが、部屋の中の生暖かいような空気と、寝台の必要以上に乱れたシーツが示す事柄は明白だった。
テーブルの上には、丁寧に解かれた包装と、手作りらしき沢山のチョコレートがあった。
何故だろうか、僕は直前にしていたであろうの二人の行為よりも、そのチョコレートの存在の方が許せなかった。
僕は激昂し、二人を詰った。どうしてこんなことになったのか説明を求めた。
親友は弱りきって頭を下げ続けたが、恋人は(その時にはもう、親友の恋人になっていたのだが)強気に僕を見返すと、逆に怒鳴り散らしてきた。
僕には自分達を責める権利は無い、責められるべきはそちらの方だと言い張った。
彼女が言うには、僕は親友が助けを必要としている時に手を差し伸べる事も出来ない薄情な男で、彼女はそんな僕にひどく失望したらしい。
彼女はそうして親友を慰め、支えようとした。
勿論最初は友人として、仲間として彼を励ましていたが、彼は心からすべてを委ねられる相手を必要としていた。
彼女はそれに応えた。親友には自分が必要だと感じていたし、また親友は自分でなければ救えないと思ったのだという。
結果、二人は付き合うことになった。
実に自然な流れだった。
二人が付き合うまでのプロセスを懇切丁寧に説明され、一通りの罵倒を受けた。呆然とそれを聞くしかなかった僕は、ヒステリックな弾劾の声を背に、部屋を飛び出した。
その後、大学構内で二人の顔を見ることは偶にあったが、サークルも辞め、人間関係を極力断っていた僕と二人との間に接触は無かった。
それから何年も経ったある日、僕の下に二人が結婚したという知らせが書かれた簡素なハガキが来た。即座に破り捨て、僕はそのことを忘れた。忘れるように努めた。
僕は生涯彼らのその後を知る事は無かったが、それ以来僕は一度たりとも女の子からチョコレートを貰う事は無かった。
義理ですら手に入らなかった。
何故なら、僕自身が、差し出されたそのチョコレートを拒絶してしまうからだ。
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:雑記
異父重複受精、というのがあるらしい。
つまり、双子のそれぞれが別々の父親を持つという。
体外受精時のミスが主な要因らしい。ソースはこれ


何にせよ悲惨だけど、相次いでやったり3Pやったりが原因だと、これって親権とかどうなるんだろーね。
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:雑記
だくねすボードの中毒性は異常。
なかなかタイムが縮まらない。


なんかこーいうレースゲーを作ってみたい。
だが技術的にむりぽ。

レースじゃなくてもミニゲームっぽいので神話ネタかませないかなあとか試行錯誤する日々。
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:記述
そして嫉妬に狂ったイディスパータはキュトスを千々に引き裂いた。
主なるアルセスの妹、もう一振りの槍の紀性を持つイディスパータは、しかし禁忌と知りつつも兄を愛してしまったのだ。
絶望と憎悪に身を焦がせたアルセスは、妹を滅ぼし、禁忌なる神・厄闇神として存在そのものを闇の中に葬った。
| BLOG TOP |



DATE: CATEGORY:記述
偽物師を名乗る女がいて、そいつは魔女だった。
偽物師というからには偽物を扱う生業をしているわけなのだが、この女、扱う偽物は髪飾りだけ、請ける仕事は月に一度と決めている怠け者、その上客を気に入らないと追い返してしまうという偏屈ものだった。
早い話贋作屋であり偽造屋であるのだが、その妙な気性とこだわり、そして見事な作品の出来栄えのおかげでその名前は一人歩き。看板出した五年後にはその界隈で知らぬもの無しとまで言われる大御所にまで上り詰めてしまった。
周囲からは「本物をそのまま増やす」とまで言われ、同業者からは畏怖の眼を、細工師達からは嫉妬を向けられた。
さりとてそんな視線を向けられても女の方は何処吹く風。
どんなに客が増えても仕事は月に一度きり、それも客が気に入らなければさっさと追い返し、丸一月仕事をせず、なんてこともざら。
どこまでもわが道を行く偽物師の女の下に、ある時二人の女連れがやってきた。
片方はすらりとした背の、目の覚めるような、とまでは行かないが中々の美人。
もう片方は、美人ではないが、小柄な身体と小作りな顔が愛嬌を醸し出す、大人しい娘。
さて似ない姉妹だなと偽物師は首を傾げたが、とりあえず用件を聞く。
背の高い女は宣った。自分の持っている髪飾りと同じ物を作って欲しい。
そう言って女は髪飾りを差し出す。
聞けば、これは世に二つとない貴重な物であるが、自分の妹分がどうしてもとせがむのでやりたくなった。
しかしこれは自分にとっても大事な物なので、是非もう一つ作って欲しい、ということだった。
偽物師は一も二も無く仕事を引き受けた。
こう見えても女、中々に人情家である。姉妹愛とはかくも美しいものなのか、云々。
偽物師は髪飾りを預かると、一月で仕上げる事を約束して姉妹(血は繋がっていないらしいが)を帰した。
さて、一月と言うのは仕事にかける時間である。この女、仕事は丁寧極まるがその分恐ろしく仕上げが遅い。日数をかけて丹念に作業をこなすゆえであるが、そのおかげで一月に一度と言うペースでしか仕事を請けられないのである。
そんな女であるから、二つとない貴重な髪飾りとなればさて今回は大変そうだぞと意気込みにも力が入ろうというものである。
だがしかし。 その髪飾りをようく見て、偽物師は頭を抱えた。なんだこれはと掲げ持ち、光に透かして見、ひっくり返して見、指先でこつこつと叩いて、なんだこれはと再び呟く。
今まで数多の細工物を見てきたが、こんな材質の物は見たことが無かった。
細工は簡単、細長い菱形に横二本の刻みが入っているだけである。
色は燃え上がる焔のような赤、硬さは鉄のよう、それでいて羽のように軽い。
これは一体何で出来ているのだろう、しまったきちんと聞いておけば良かった、と後悔するも後の祭り。引き受けてしまった手前わざわざ聞きに追いかけるのも格好がつかない、よしこうなれば自力で材料を調達にいこうとまずは慣れない書物を紐解く。
家の蔵に大量に詰まれた蔵書は祖父の残したもの。祖父は自分に細工を教えてくれた師であり、贋作の真髄を叩き込んでくれた恩人だった。
そんな祖父は大分前に亡くなっていたが、祖父の遺した書物には幾多の細工、そして鉱石や樹木、鱗などの材料とその特徴がずらりと列挙されていたのである。
さてこの奇妙な髪飾りはいったい何を細工したものなのやらと書物をめくり捲りしていると、眼に留まるのは一つの記述。
やたらと簡素に特徴が記されたそれは、間違い無く手の中の髪飾りと同じ物だった。
材料の名は、竜の鱗。
冗談かと思った女だが祖父は冗談が蝿と蛆虫より嫌いで、そしてそれは蛇蠍より虫が嫌いという祖父にとっては何よりキライなものであったので冗談ということは絶対にないのであった。
ならばこれは真実であるということ、つまり自分は竜の鱗をとってくるべきなのかと思いちょっとまてと思い直す。
さて竜に鱗などあっただろうか。
否、無い。竜とは巨大なる昆虫の王者。故に爬虫類や魚類が持つ鱗などついている筈も無く、無理矢理毟り取るとするならばその硬い羽の上の甲殻であろうか。
しかしそんな真似をしようものならばたちまち殺されてしまうのが落ちであろうと結論を下す。下したが、それではどうやって仕事を完遂したものだろう、と悩みに悩む。
結局できませんでした、と頭を下げるのも癪だし偽物師の沽券に関わる。
このままでは信用を失ってしまう、偽物師人生の危機である。
さてそこで閃いた偽物師、ここは材料を偽物で作ってしまえとの発想。
そもそも偽物師、贋作師となれば、名工、名技師の作をそのまま再現する者と、劣った技や材料でそれらしく見せる者がある。
女は両方やる。材料が無いならば、質が似た材料で偽者を作るだけである。
早速女は竜の鱗の髪飾り(らしい)に似た材料を探し出し、それらしい物を選んで何日もかけて偽物を作り上げていく。
そうして一月、受け渡しの当日。
やってきた二人の女は、
| BLOG TOP |




copyright © あお空。  all rights reserved.Powered by FC2ブログ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。